2016/09
29
木曜日
中古住宅の流通を促進するため、兵庫県は、建物の劣化状況などを調査、診断する「インスペクション」を手掛ける事業者に補助し、売買者が利用する際の料金を値下げする。安心して取引できる環境を整え、住宅市場の活性化や空き家対策につなげる。
インスペクションは、建築士らが基礎、外壁のひび割れや雨漏りなどの状況を目視や計測で調査。中古住宅の売買の際に品質への不安を解消する。
県は8月、補助対象の企業・団体について、県宅地建物取引業協会などの業界団体と連携することを条件に募集。3社・団体に決定した。
売買者のインスペクション利用1件当たり、最大2万5千円を助成する。通常は5万円くらいかかるといい、利用者にとっては半額程度になる。
県住宅政策課によると、県内の住宅の流通戸数に占める中古住宅の割合は2013年で22・0%。全国の14・7%より高く、割合は年々上がっているが、低い水準にとどまる。
国も中古住宅の流通を推進。今年5月の宅建業法の改正で、不動産業者による売買の仲介時、売り手と買い手にインスペクションを実施するかどうかの意向確認などが義務化されることになった。
問い合わせは、すまいの未来研究機構TEL078・974・1737▽県宅地建物取引業協会TEL078・382・0141▽全日本不動産協会TEL03・3263・7030(2016/9/27神戸新聞NEXTより抜粋)